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経産省、2030年の電力需要見直し 「省エネ効果過大視」指摘受け

   

 2030年時点の電力確保の手段を示すエネルギーミックス(電源構成比)の策定で、経済産業省が有識者会議で2月に示した30年の電力需要見通しを見直すことが23日、分かった。専門家から「省エネルギーの効果を過度に見込み、見通しが低すぎる」との指摘が相次いだためだ。高い温室効果ガスの削減目標を打ち出したい政府は、原発の活用が思うように進まない中、省エネに頼らざるを得ないジレンマに直面している。

 電源構成比は、将来の電力需要を試算し、火力や原子力などを何%ずつ組み合わせて確保するかを示す。電源構成比を議論する経産省の「長期エネルギー需給見通し小委員会」は2月末、経済成長率を1.7%と仮定し、省エネ効果を織り込む前の30年の電力需要を1兆1440億キロワット時と示した。また、幅広い省エネ対策で需要を18%減らせると暫定的に試算した。

 これには委員から「需要推計が過小だ」との指摘が出た。電力需要は経済成長に応じて増える法則があるが、30年までの伸び率が低すぎるためだ。省エネ効果を織り込む前の見通しが、「すでに省エネを組み入れた推計になっている」(電力中央研究所の杉山大志上席研究員)と算出方法が誤りだとする見解も根強い。そのため経産省は、省エネ効果に加え、電力需要見通しを再検討。省エネ後の見通しを修正する公算だ。

 政府は6月の主要7カ国首脳会議(サミット)で、温暖化ガスの削減目標を示す方針で、欧州などが発表した目標を念頭に、政府内に「2030年に05年比で20%台後半の高い削減比率を示すべきだ」(与党幹部)との見方もある。

 ただ、温暖化ガスを排出しない原発は、世論の反発を考えると高い供給比率を打ち出せない。再生可能エネルギーも、将来の導入促進費の国民負担増が懸念され、「政府は省エネに頼らざるをえない」(専門家)のが実情だ。温暖化対策では、各国が目標を確実に達成する履行が問われるようになっている。政府は本格化する目標の策定作業で難しい判断を迫られそうだ。

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